セミリタイア

会社やバイトを『退職できない・辞められない』職場があなたを引き留める理由

2023年3月21日

会社や職場に退職を告げたら止められた。こんな経験がある人は多いはず。もしくは現在進行形で引き留めにあっている方もいるのでは。

この引き留めが迷惑で困っている人もいる。上司や人事に退職の理由を告げたが話が通じない。そんな話も聞きます。

話が通じないのは当たり前です。だって話なんて聞く気はない。会社は引き留めて仕事を回す以外に優先するものはないからです。

引き留める理由は様々ですが、

  • 人数不足
  • 上司の成績
  • 会社の評判
  • いないと困る人材
  • 自分を否定されたくない

引き留める理由は全て会社の都合です。

ですから、会社は理解する気などない。アナタを説得するのが任務なのですから。

たまにTwitterなどで、こちらの都合を話しても通じない。馬鹿なんじゃないの?的なツイートを見かけますが、そうではないです。引き留めている人だって人間ですから。個人の都合は理解できますよ。

ただ、理解した上で引き留めています。引き留めるのが仕事だからです。

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基本的には誰でも引き留められます

まず初めに。会社を辞めるときは誰でも引き留められます。基本的にはどの会社も引き留めるでしょう。

もちろん、引き留められずにアッサリと辞められる場合もあります。単純に、人員整理がしたいタイミングで立候補者が出れば簡単に辞められます。

基本的には引き留められます。

  • 人数不足
  • 上司の成績
  • 会社の評判
  • いないと困る人材
  • 自分を否定されたくない

これらの理由で引き留められます。

職場が人数不足で辞められたら困るから引き留める

ギリギリの人数で回している職場も結構あります。

入れ替わりが激しい業界ならすぐに代役が見つかりますが、そうでなければ困ります。しかもこれ、上司が意図的に人数を減らしている場合も多い。

本来は人員には余力を持たせておくものです。有給や病欠がありますからね。そんなことを無視した人員配置の職場がないですか。それは上司が意図的に人数を減らしている場合があります。

人数を減らす理由は2つ。

  • 上からの圧力
  • 自分の成績

この2つは密接に関係しています。

どこの会社も利益を出すのに必死です。できるだけ費用を削りたい。その費用の中で、削減して効果が大きいのが人件費です。

人件費は削減できると大きな成果となります。効率を上げて人数を減らすように会社が各職場に命令している可能性が高い。

そして上司は会社の命令に従います。実行できれば自分の成績にもなりますから、人によってはギリギリまで人数を絞る上司もいます。

あなたの会社にも部署や職場によって人員の余力が全然違うなんてことはありませんか。それは上司が意図的に人数を絞っている可能性が高い。

人数を減らせば上司の成績は上がります。下の人間をコキ使えば使うほど、会社からの成績は上がります。逆に人情があり、部下のことを考える上司は人を減らせません。

下からの人望が厚い人は会社からの要求に応えられないので出世できない。キツイ職場の上司が出世するのはそういうことです。

上司の成績が下がるから引き留める

退職者が多いと上司の成績に響きます。

例えば、とある課長の部下は退職率が高い。あの職場に配属された新入社員は辞めてしまう。こんな事実があったら成績はガタ落ちです。会社は基本的にすべての数字をデータベース化しています。

その数字には離職率なども含まれます。

単純に、退職者が多いと困るんですよね。成績に響きますから。特に新入社員や役職候補の社員に辞めれるとマズイです。後は異動したばかりの社員などもそうですね。

異動前は優秀な社員だったのに、異動先で病んで退職してしまう。これは現職場だけではなく、異動前に送り出した職場の立場もない。優秀な社員をダメにしてしまったのですから。

そんな訳で、上司にとって退職者が出るのは嬉しくありません。だから引き留めます。

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会社の評判を下がるから引き留める

先ほどの『上司の成績が下がる』の延長になりますが、退職者が出ることは会社の評判にもつながります。

『あの会社は離職者が多い』そんなことになったら優秀な人材が集まりません。会社の将来に影響します。

個人的には、人材の入れ替わりが多い会社が悪いとは思いません。しかし、世間様は違います。人は安定・安泰を求めます。定年まで長く勤められる企業が理想でしょう。

離職率が高い会社なんて評判が悪い。もちろん例外はありますよ。独立する人が多い会社などは別です。むしろ高評価。経営学を学べるのですから。

しかし、それ以外の会社は話が別。離職率が高くて良いことなどない。

実際に、就職活動で離職率が高い企業を積極的に選ぶ学生などいないでしょう。退職者が多ければ会社の評判が落ちる。だから引き留めます。

いないと困る人材だから引き留められる

「俺がいないと会社が回らない」昔はよくこんなことを言っている人がいました。基本的に、こんな発言をしている人は勘違いも甚だしい。

昨今では、代わりが効かない人材などいない。というのが常識になりつつあります。どうしてもダメなら外注する手段もありますからね。仕事なんてどうにでもなります。

しかし、会社によっては辞められると困る人材が本当にいます。

私が会社員時代に、そのような職場がありました。私は工場で働いていていましたが、何十年も前の設備はクセがあります。特定の人にしか動かせない。直せない設備が存在したのです。外注とかの問題ではない。プログラムを見られる人も限られた代物です。

本来なら動かせる人間を増やすべきです。しかし、あまりにも古く需要が無くなりつつありました。生産が少ないので1か月に1度くらい稼働すれば問題ない程度の受注量です。そんな設備を若手に教えても仕方ない。動かせる方が定年になる前に新機種に移行します。上司は無くなるものを教えても仕方がないって考えでした。

そしたらなんと、その方が定年前に退職を言い出しました。会社で早期退職の希望を募った際に立候補したのです。

その方は普段は『こんな会社はいつか辞める』的なことを一切言わない人でした。まさか辞めようとしていたなんて私も思いませんでしたね。

上司とそのまた上司を巻き込んで説得。猛烈な引き留めにより会社に残ることになりました。

さすがにこのような例は稀でしょうが、いないと困る人は存在します。アナタが気付いていないだけで、アナタがいないと困る職場なのかもしれませんね。

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上司だけではなく、先輩や同僚まで私を引き留めるような発言がありました。

  • 今は景気が悪い
  • 転職は簡単ではない
  • 確実に給与は下がる
  • どの業界も甘くない
  • 辞めてどうするの
  • 行く場所ないよ
  • などなど

どの発言もよく聞く言葉です。

共通しているのは、『会社を辞めるのは良くないよ』という脅しだということです。

おかしいですね。休憩所では『この会社はいつか辞める』が共通の口癖でした。会社の愚痴を聞かない日はありませんでしたね。その会社を辞めようとしているのですから、本来は祝うべき出来事です。

実は上司や先輩は会社は本気で嫌だけど、辞めることができない方々だったんです。私が退職する数年前に、希望退職の話がありました。その時に『この会社はいつか辞める』が口癖で辞めた方はいませんでした。

辞めたいけど辞められない。世の中はそんな人ばかりなんです。

これまでは一緒に愚痴をこぼしながら仕事をしていた仲間が抜け駆けして、新しい希望に満ち溢れた人生を歩もうとしている。気分の良いものではないでしょう。気持ちは分からないでもない。

アナタを引き留めている上司や先輩も同じかもしれませんよ。

あなたの選択肢は4つある

以上のような理由で会社はあなたを引き留めています。

そこで退職したいアナタに残された選択は4つ。

  • そのまま仕事を続ける
  • 何度も面談を繰り返して押し切る
  • 飛ぶ(行方をくらます)
  • 退職代行に頼る

これだけの選択肢があります。

恐らく、2番しか思いつかなかった方も多いはず。悩んで切るときは視野が狭まりますからね。

そのまま仕事を続ける

会社側の説得に折れてそのまま仕事を続ける方も結構います。

特に早期希望退職が実施された際に、有能な人材が手を上げると猛烈な引き留めが行われます。その引き留めに説得されて残る方は大勢います。

それと同じです。退職を告げたが引き留められて、退職を断念するケースも珍しくはないでしょう。

何度も面談を繰り返して押し切る

先ほどの例は退職者側が折れてしまいました。今度は会社側が折れるまで面談を続けます。

実は私はこれで退職しました。

何度も面談を繰り返してかなり消耗しましたが、最終的には会社側が折れました。かなり辛かったですね。私は20年以上耐えて退職を実施したので、強い意志を持って押し切ることができました。

これを実行するにはとにかく強い意志がモノを言います。絶対に退職して新しい生活をするという意志力が必要です。

ただ、大きなデメリットとして、上司と面談を繰り返すことになります。パワハラなどが原因で退職したい方には相当厳しいでしょう。繰り返し行われる面談に耐えられない可能性があります。

飛ぶ(行方をくらます)

飛ぶ(行方をくらます)という方法があります。

水商売の世界では当たり前のように行われているようですが、極まれに一般企業でも見られるようです。

ただ、これだと給与や退職金はどうなるんだという問題もあります。本当に最終手段ですね。

退職代行に頼る

最後は退職代行に頼るです。

会社を辞めるのに何でお金を払うんだよ。そんな声が聞こえていそうですが、実は退職代行が乱立している状態です。要するに需要があるってことですね。

会社を辞めたくても辞められない。実は珍しいことではないようです。多くの業者が運営できていることがその事実を物語っています。

退職したいけどできない。もう無理。となったら、退職代行を検討してみてください。

利用することに抵抗がある気持ちは分かります。簡単に退職できる人もいるのに、なぜ自分だけ・・となりますよね。しかし、そのまま消耗し続けるのは得策ではありません。

辞めてしまって問題を片づけてしまった方がスッキリするかもしれませんよ。

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著者について

高卒で工員として働き続けてセミリタイア達成⇒独自の視点でセミリタイア論について語っています。エリートでなくてもセミリタイアは可能と発信していきます。

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