セミリタイアにはいくら必要でしょうか?
確認のためにセミリタイア系の個人ブログを調査してみた。
- セミリタイア達成ブログの所有資産
- セミリタイアを目指すブログの目標資産
簡単に調査しただけだが結果は、
- セミリタイア達成ブログの所有資産
1000万~1億越えでセミリタイア生活を送っている - セミリタイアを目指すブログの目標資産
1500万~7000万を目標としている。
※数値は約です。
統一性がなく全く参考にならならないことが分かった。
どうにもならないので金融のプロと呼ばれる人たちに助けを求めたい。プロの目から見ていくら必要なのだろうか?
それを知りたい。
- 記事A 35歳で1億2000万必要
- 記事B 35歳で3000万
と一応金融のプロが算出した必要資産も差があります。
こうなるとプロの意見は全く当てにならない。では何を頼りに目標資産を算出すれば良いだろうか。これについて考えたい。
必要な金額は自分で決めるべきが結論となる。
自分の支出やライフスタイルを一番理解しているのは自分です。自分自身で答えを算出するしかないです。
そうはいっても、人間何かしらの根拠が欲しい物です。何を根拠にセミリタイアに必要な資産を決めるかを考えていきたい。
著者の経歴
高卒で工員として働き続けてセミリタイア達成⇒独自の視点でセミリタイア論について語っています。エリートでなくてもセミリタイアは可能と発信していきます。
凡人に『安心できる金額』は貯められない
安心できる金額はいくら?
安心できる金額は?と問われると、1億と答える人が多いのではないでしょうか?
私も1億と答えます。
理由は簡単で年間300万~400万程度の配当収入が見込めるからですね。セミリタイアを目指していて節約生活が身についている人なら、この収入があれば余裕でしょう。
さらに1億という金額の後ろ盾があれば、ほとんどの方は安心できるはずだ。この1億が貯められるのなら貯めるに越したことはありません。
安心できる金額は貯められない
ですが一般的な普通のサラリーマンに貯められるでしょうか?
上場企業で上位の会社に勤めている。
- 5大商社
- 3大メガバンク
- キーエンス
- etc.
のような日本を代表する企業のサラリーマンでもなければ厳しいと思います。
自分も1億を貯めようとした。数年間は1億を目指していた。しかし資産推移を見て無理だと悟った(定年まで働けば可能だった)
要するに安心できる金額でセミリタイアは無理。という現実を突きつけられた(このとき30代前半)
1億を諦めてセミリタイアを決行
ここで選択を迫られた。
- 嫌な仕事をして保障(安心)を得る
- 安心できない金額で自由を得る
前者は定年までサラリーマンを続ける。
後者は多少の不安を抱えながらセミリタイアを決行するだ。
まあ、後者を選んで今に至っている。
不安を許容すればセミリタイアは可能
『安心できる資産額』がなくてもセミリタイアは可能である。
多少の不安とトレードオフになってしまうが『安心できる金額』がなくてもセミリタイアは可能だ。
セミリタイアを選んだ理由は単純。
保障を捨ててでも自由(セミリタイア)を得たかったから。
だが、ここで新たな問題が発生した。
セミリタイアに必要な金額は自分にしか分からない
いくら貯めてからセミリタイアをするかだ。結果を言うと5,000万貯めたが、この金額は自分で決めた。他者の意見や主張は一切考慮していない。
考えれば考えるほど、答えは自分にしか出せないと思った。
必要な金額は人に否定されても揺るがない金額に設定する。
必ず『それでは足りない』という人が現れます。なんでも否定する人だ。そんな人たちに否定されても『この金額で大丈夫だから』と言える金額を貯めてください。
他人に惑わされないように
逆に『そんなに必要ない』という人も出てくるでしょう。それにも惑わされてはダメです。その人と自分は違うのですから。
自称普通のサラリーマンの収入
※厳密には上記のような企業出身でなくても、セミリタイア系の配信者で1億前後の資産を持っている方は存在する。
だが、その方たちは、あくまで自称普通のサラリーマンだ。プロフィールや経歴を見ると、会社員時代の給与は日本人の平均年収を軽く上回ると思われる方ばかりだ。本当に平均的なサラリーマンが1馬力で1億を貯めるのは厳しいだろう。
プロの意見など当てにならない
セミリタイアにプロなど存在しないが、金融のプロと呼ばれる方々は存在する。その方たちの意見やアドバイスはどうでしょうか?
プロの意見は全く有用性がないというのが私の考えです。
この方たちは平均的にいくら必要とアドバイスするが、平均的な人など存在しない。ましてはセミリタイア民は異質な存在だ。平均的なデータなど全く参考にならない。
投資商品に誘導する記事
冒頭で記事Aと記事Bを例に出した。これは実際にグーグルで検索した記事だ。他にも記事は有ったが、分かりやすいように極端な記事を抜粋した。
こんなモノは当てにするべきではないと。
- 記事A
これだけ貯めるには投資が必要です。我が社の投資商品に投資しましょう。 - 記事B
我が社の投資商品に投資すれば、この資産でもセミリタイアできます。
今時、こんな手に引っかかる人はいないだろうが警告はしておく。
そんなに優良な投資商品だったら人には勧めない。銀行等からあらゆる手を使って資金を集めて自分で投資するはずだ。
資産を守ろう
『儲け話は存在する。ただしアナタのところには回ってこない』覚えておいてほしい。
ファイナンシャルプランナー(FP)ってどうなの?
FP自体は否定しない。
世の中には
- 何も考えられない人
- 何も決断できない人
- 誰かに頼りたい人
- 誰かのせいにしたい人
が存在する。そういった人たちにはありがたい存在だろう。自分の代わりに人生設計をしてくれるのだから。
セミリタイアに関してはFPに頼ってはいけない
しかしセミリタイアの資金に限ってはFPに頼るべきではない。FPは一般的な人生を元に人生設計をする。例外な存在であるセミリタイアは専門外だ。
なによりFPは資産家でもないし、セミリタイア民でもないのだ。参考になるわけがない。
自分で考えよう
FPだって『社会からドロップアウトするために必要な金額を教えてください。』と相談されてもいい迷惑だろう。
他人の資産額を目標にするな
ブログは参考程度に
プロがダメならセミリタイア民のブログはどうだろうか?残念ながらこれも真似するべきではない。あくまで参考程度にとどめておいた方がよい。
理由は
- 年収が違う
- ライフスタイルが違う
- 家庭環境も違う
- etc.
全てにおいて違うのだ。
他人とは年収が違う
在職時の年収が違ければ、築ける資産に差が出る。1億貯めろと言われたら貯めるのか?凡人には無理だ。
他人とはライフスタイルが違う
人によって生活背景が違う。ライフスタイルに違いがあれば支出も違う。
環境に違いもある
少ない資金でセミリタイアしていても、実家が太く将来的に財産を相続できるのかもしれません。何の後ろ盾がない人が真似したら大変なことになる。
自分と同じ人間は一人もいない
自分に近い人がいたとしても、その人を取り巻く環境が全く違う。他人の考えや主張などでに人生を左右されてはいけない。
他人と自分は違う
基本的にブログからは良い部分しか見えない。セミリタイア生活をイメージする読み物としてはよいが、必要資産は真似してはダメだ。
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私の5000万と4%ルール
資産5,000万円の根拠と理由
オマエは否定ばかりで何を根拠に5000万に決めたんだ?と問われそうなので簡単に説明します。
理由はいくつかある
- 1億の半分だから
- キリがいいから
- 準富裕層になれるから
- 生活費の25年分だから
- あとはどうにでもなる
1億の半分だから、キリがいいから
これには深い意味はない。1億が無理ならせめて半分という想いと、何となく5000万がキリ良く感じたからだ
準富裕層になれるから
純金融資産保有額の階層。資産形成に興味がある方なら耳にしたことはあるだろう。富裕層になれないなら、せめて準富裕層になってみたいと思ったからだ。正直、これにも深い理由はない。
24年分の生活費だから
これが決定的な理由。多少の節約を強いられるが、年間200万が使えれば25年は生きられる。その間に別の対策が練れるからだ。時間としては十分すぎる時間だ。
あとはどうにでもなる
『生活費の25年分』の続きになるが、25年は4半世紀にもなる。25年も経てば時代背景も変わる。お金の価値も変わるかもしれない、これ以上先を見据えても意味がないと感じた。25年の中で軌道修正していけばいい。セミリタイア生活に飛び込んでしまえば、あとはどうにでもなる。
4%ルールと偶然の一致
4%ルールも後押ししてくれた。
私がセミリタイアを目指した当初は、今と比べると資産形成に関する情報が少なかった。当然、4%ルールなど知らなかった。
4%ルールは後から知ったのだが、私の【生活費25年分】の考えと、【4%ルール】が偶然にも一致してくれた。自分の考えが肯定されて気がして、5000万という数値により自信を持つことが出来た
※断っておくが、私は4%ルールを推奨するつもりなない。私が試算した5000万と4%ルールはあくまで偶然の一致に過ぎない。
4%ルールは過去の結果
4%ルールは過去の結果だ。未来を約束したモノではない。4%ルールを参考程度に使うのはよいが、自分の中で別の根拠を持つべき。
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セミリタイアのスタイルを決める
セミリタイアの定義は人それぞれ
セミリタイアの定義は曖昧だ。
自分の中で自分にとってのセミリタイアはこうだ。それをはっきりさせる。
- 正社員として働かない
- 週に3日以上休む
- 半年しか働かない
- フルタイムで働かない
- フリーランスとして活動する
あなたの中のセミリタイアの定義は何だろうか?セミリタイアに定義などない。好きに決めればいい。
セミリタイアの定義が分かれば、セミリタイア後の収入・支出も見えてくる。
私のセミリタイア
私にとってのセミリタイアは
- 正社員にならない。
- 年間通してフルタイムで働かない。
この2つが絶対条件。この条件が崩れたらセミリタイア失敗としている。
これはあくまで私にとっての条件だ。参考にしても良いし、スルーしても構わない。
私はセミリタイアが失敗しても構わないと思っている。
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セミリタイアするための目標金額を決めるには
目標金額を決めるのにいくつか確認しておいた方がよい
それは
- 収入
- 支出
- 年金受給額
- 相続資産
- 失敗時の対応
これらだ。
考えたくもないだろうが、失敗時の対応は決めておいた方がよい。
セミリタイア後の収入は?
- どれくらい働くのか
- 年間の収入は(月々の収入は)
その収入だけでも生活ができるのなら、今すぐにでもセミリタイア可能だ。好きなだけ資産を貯めて、好きなタイミングでセミリタイアするといい。
配当金やバイト代だけでは不足するなら資産を切り崩す必要がある。いくら不足するのだろうか?不足分が分かれば年齢を元に算出すれば必要金額が分かるはずだ。
セミリタイア後の支出は?
支出面の確認も必要だ。
- 年間の支出はいくらでしょうか?
- 何かセミリタイア後にやりたいことは?
- それはお金が必要でしょうか?
セミリタイア後はライフスタイルが変わる。
- 家に閉じこもれば光熱費が変動する
- 外食が増えれば食費が上がる
- 趣味に没頭すると今よりお金が必要かもしれない。
これらを顧慮して支出額を決めるべきだ。
支出の考え方
月の支出より、年間支出で算出した方が良いです。年間で1,2回は大きな出費が出る月があります。月の支出で計算すると、いざセミリタイアを迎えた時に思わぬ出費に戸惑います。
年金や相続はどれくらいか?
- 失敗は想定しているか
- 失敗時の食いぶちは
- 年金の見込み額はいくらか
- 相続を受けられるのか
セミリタイア失敗について
私のように失敗を受け入れる覚悟があれば、安心・安全の保障がなくてもセミリタイアは可能だ。
失敗時の食いぶちは
直ぐに社会復帰できるだろうか。特別な資格やスキルがあれば社会復帰も簡単だ。
※私には人に誇れる資格やスキルはない。だが工場で24年過ごした。在職中に期間工や派遣の方とも接している。今度は自分がそちら側に回ればよいだけだ。辛いが社会復帰することはできる。
年金の見込み額は
あまり当てにはできないが、年金の受給額も確認しておこう。年金だけ食べていける額が支給されるのなら、準備資金も少なくて済む
相続を受けられるのか
実家の太さにもよるが、財産が相続できるならセミリタイアの難易度は下がるでしょう。実家が太い人は羨ましいです。ある意味、持って生まれた才能ですから、利用する権利はあるはずです。
※私は持ち家を相続できる可能性がある。実家に財産はないが、最悪は寝床を確保できるワケだ。何もない人は羨ましいでしょう。だた、他人を羨んでも何も変わりません。何もなければ自分の手でどうにかするしかない。
セミリタイアに必要な資金はアナタにしか分からない
自分の人生を左右するセミリタイア資金は自分で決めること。そこに他者の意見や主張、常識などは一切入り込む余地はない。これだけでも理解して頂ければと思う。
- アナタにとってのセミリタイア
- セミリタイア後の収入と支出
- 取り巻く環境
- 生まれ持ったもの
- やりたいこと
これはアナタにしか分からないし、同じモデルなど存在しない。
自分自身と向き合おう
一度、自分自身を見直して、状況を整理してほしい。自ずとセミリタイアに必要な資金が見えてくるはずだ。
オマケ(安心と自由はトレードオフ)
オマケで精神面について。
これは資金面よりも大事かもしれない。
安心が保障されないとセミリタイアできない。こういう人はセミリタイアしない方がよい。
恐らく不安に押しつぶされて後悔するだろう。もしくは世間体が気になり耐えられないことが予想される。
セミリタイアを目指していると感覚がマヒするが、セミリタイアを目指す人は普通じゃない。
自分が何も取り柄がない凡人だと理解できていればなおさらだ。凡人が普通ではない人生を歩みたければ犠牲を払わなくてはならない。その犠牲が『安心』や『保障』といったものだ。人によっては『結婚』、『友人』、『趣味・娯楽』これらを差し出す必要もある。
『安心』と『保障』がセットでないとセミリタイアできない。このような人は現状維持。今のままでいるべきだ。
『リスクがあることはできない』そう考える人はセミリタイアする必要などない。
自由の為に大きな代償を払う気があるかどうか、よく考えよう。
凡人なのに安心が保障されてセミリタイアを送っている人などいない。
定期収入のある会社勤めだって、多くの人が金銭的な不安を抱えて生活している。それなのに、会社員じゃない状態で安心を保障しろは無理がある。
世間様に凡人のワガママは通用しない。
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著者の経歴
高卒で工員として働き続けてセミリタイア達成⇒独自の視点でセミリタイア論について語っています。エリートでなくてもセミリタイアは可能と発信していきます。