株式・FX・暗号資産

『オルカンと競合ファンドの比較』全世界株式投資ができる投資信託はどれ?

2022年10月27日

『オルカン』。この言葉を最近よく耳にする方も多いのではないでしょうか。Twitterのトレンドにもオルカンの文字が度々見られます。

投資家の関心を集める『全世界株式投資』ですが、『オルカン』以外にも全世界株式に投資できる投資信託は存在します。

『オルカン』を含んだ全世界株式に投資できるファンドはこちら。

  • 三菱UFJ国際 - eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)

  • 楽天・全世界株式インデックス・ファンド

  • SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド 

  • SBI・全世界株式インデックス・ファンド (愛称:雪だるま(全世界株式))

※記事内では上から順に、オルカン・楽天・SBI・雪だるまと表記する点があります。

どれも各運用会社を代表するファンドです。

全世界株式に投資できるファンド。これらを比較してみました。

この記事で各ファンドの特徴や違いを比較できます。投資判断の一つとして役立てれば幸いです。

    

オルカンとはeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)の通称

『オルカン』を初めて聞いた方のために簡単に説明します。

『オルカン』とは投資信託の一つである

  • 三菱UFJ国際 - eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)

のことを指します。

正式名称の一部である(オールカントリー)の略語ですね。

ファンドの運営は三菱UFJ国際投信。『eMAXIS』という人気シリーズの一つです。

関連記事
投資信託 eMAXIS(イーマクシス)とは。 Slim(スリム)、+(プラス)、Neo(ネオ)それぞれの違い

投資信託を選ぶ際に、証券会社のランキングを参考にして選ぶ方も多いでしょう。 SBI証券や楽天証券を始めとする、各証券会社の投資信託の買い付けランキングを見ると、『eMAXIS』の文字が多く見られます。 ...

続きを見る

全世界の株式に投資できるのはオルカンだけではない   

     

『オルカン』の魅力は全世界の株式に気軽に投資ができる点でしょう。『オルカン』を購入すれば、先進国も新興国もまとめて投資対象になります。

景気の良し悪しはあるものの、長期目線で見れば世界的に経済は成長していくので、全世界に投資を行うのは理に適っていると言えるでしょう。

ただ、全世界の株式に投資できるファンドは『オルカン』だけではありません。『楽天』や『SBI』が運営する投資信託にも、全世界の株式が投資対象となるファンドはあります。

  • 楽天・全世界株式インデックス・ファンド

  • SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド 

  • SBI・全世界株式インデックス・ファンド (愛称:雪だるま(全世界株式))

これらのファンドも、各証券会社の投資信託買付ランキングでは上位に上がっています。

『オルカン』も含め比較してみようと考えました。

各ファンドの規模は?純資産比較

ファンド純資産
オルカン7301.69 億
楽天2207.70 億
SBI138.06 億
雪だるま778.66 億
2022年10月27日現在

ファンドの規模は

オルカン>楽天>雪だるま>SBI

『オルカン』が圧倒的ですが、『楽天』もかなりの規模となっています。『雪だるま』と『SBI』はこれからといったところでしょうか。特に『SBI』は運用開始から間もない状態。これからの成長に期待したいです。

ファンドの規模と成績は別物

ファンドの純資産と投資成績は関係ありませんが、自分が投資するファンドの規模は知っておいて損はないでしょう。

各ファンドの信託報酬はいくらか

ファンド信託報酬買付手数料信託財産留保額
オルカン年率 0.1144%なしなし
楽天年率 0.1990%なしなし
SBI年率 0.1428%なしなし
雪だるま年率 0.1102%なしなし
投資コスト

投資コストとなる信託報酬ですが、

雪だるま>オルカン>SBI>楽天

の順で信託報酬が低い。

信託報酬だけで見れば、人気の『オルカン』より『雪だるま』の方が投資コストが低いようです。

各ファンドの投資目的と目標とする指標(ベンチマーク)は

ファンド目標とする指標
オルカンMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス
楽天FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス
SBIFTSE グローバル・オールキャップ・インデックス
雪だるまFTSE グローバル・オールキャップ・インデックス
ベンチマーク

各ファンドが目標とする指標になります。

投資信託は、ベンチマークとなる指標に連動する成果を上げることを目標としています。つまりファンドが連動を目指す基準です。

『楽天』、『SBI』、『雪だるま』は同じ指標を。『オルカン』のみ違った指標をベンチマークとしています。

『日経平均』や『S&P500』などと違い、聞きなれない指標ですね。

MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス

MSCIが開発した株価指数。先進国と新興国の株価で構成されている。

FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス

大型株、中型株、小型株を網羅する全世界の株式市場の動向表す株価指数。

各ファンドの投資資産は

ファンド投資先
オルカン先進国(日本を除く)株式、新興国の株式、日本の株式
楽天※バンガード・トータル・ワールド・ストックETF (VT)
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF (VTI)
バンガード・トータル・インターナショナル・ストックETF (VXUS)
SBIバンガード・トータル・ワールド・ストックETF (VT)

雪だるま
バンガード・トータル・ストック・マーケット ETF (VTI)
SPDR ポートフォリオ・ディベロップド・ワールド ETF (SPDW)
SPDR ポートフォリオ・エマージングマーケッツ ETF (SPEM)
投資資産

各ファンドが投資を行う資産。

『オルカン』はマザーファンドを通して、先進国・新興国・日本の株式への投資を行っています。

『楽天』、『SBI』、『雪だるま』はマザーファンドを通してETFに投資を行います。ベンチマークの指標は同じでしたが、投資するETFに違いが見られます。

目標に対してのアプローチの仕方が各ファンドに違いがあることが分かります。

オルカンの人気

『楽天』、『SBI』、『雪だるま』の投資先はETFなので自分で購入も可能です。(手間がかかり、比率の調整も面倒ですが)

それに対して、自力で『オルカン』の真似は難しい。『オルカン』が人気である理由の一つでしょうか

各ファンドの運用実績

ファンド18年19年20年21年信託報酬
オルカン-7.5 %26.8 %9.0 %32.7 %年率 0.1144 %
楽天-12.6 %25.8 %8.9 %32.0 %年率 0.1990 %
SBI※-12.5 %27.1 %9.4 %29.4 %年率 0.1438%
雪だるま-12.6 %25.3 %8.9 %31.3 %年率 0.1102%
運用実績

※『SBI』は設立してから日が浅く運用実績がありません。そのため、ベンチマークである『FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス』の数値となっています。

18年から運用した場合の実績は

オルカン>>楽天>SBI>雪だるま

20年から運用した場合の実績は

オルカン>楽天>雪だるま>SBI

参考程度に

上記の結果は、各ファンドの運用実績に信託報酬を年次で引いただけになります。

将来の投資成果や各ファンドの優劣を示したものではありません。

実際の信託報酬は日次でかかり、基準価格も毎日違う。購入するタイミングなで収益は大きく変わってきます。

積立注文とNISAの取り扱い

ファンド積立注文NISA積立NISA
オルカン
楽天
SBI
雪だるま
積立注文/NISA投資

全ファンドで積立注文やNISAでの投資が可能となっています。

積立注文が可能なので、自動で『ドルコスト平均法』を取り入れられます。『NISA』、『積立NISA』も可能なので上手く利用していきたい。

全世界株式に投資できる投資信託のまとめ

ファンド純資産
オルカン7301.69 億
楽天2207.70 億
SBI138.06 億
雪だるま778.66 億
2022年10月27日現在

ファンドの規模は

オルカン>楽天>雪だるま>SBI

ファンド信託報酬買付手数料信託財産留保額
オルカン年率 0.1144%なしなし
楽天年率 0.1990%なしなし
SBI年率 0.1428%なしなし
雪だるま年率 0.1102%なしなし
投資コスト

投資コストは

雪だるま>オルカン>SBI>楽天

ファンド投資先
オルカン先進国(日本を除く)株式、新興国の株式、日本の株式
楽天※バンガード・トータル・ワールド・ストックETF (VT)
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF (VTI)
バンガード・トータル・インターナショナル・ストックETF 
SBIバンガード・トータル・ワールド・ストックETF (VT)

雪だるま
バンガード・トータル・ストック・マーケット ETF (VTI)
SPDR ポートフォリオ・ディベロップド・ワールド ETF (SPDW)
SPDR ポートフォリオ・エマージングマーケッツ ETF (SPEM)
投資資産

同じ全世界株式でも、投資先に違いが見られる。

ファンド積立注文NISA積立NISA
オルカン
楽天
SBI
雪だるま
積立注文/NISA投資

全ファンド、積立設定やNISAでの投資が可能なので上手く利用していきたい。

投資信託とETF。結局何に投資するの?

投資信託について分かることは、運営会社が発表しているファンドの構成や信託報酬。それと過去の実績だけです。未来の投資成績は誰にも分からない。

そのため、「投資するなら、この投資信託だ!」とは言えません。

しかし、「宗蔵。全世界に投資するなら、オマエは何に投資するんだ?」と問われたら

宗蔵

私ならETFの『VT』に投資します。

投資信託の中から選ぶなら、やはり『オルカン』でしょうか

    

ただ、『全世界株式』への投資比率は少なめです。『S&P500』や『日本株』を優先します。この選択がどうなるのか。楽しみにしたいと思います。

あわせて読みたい
【S&P500に連動する投資信託の比較】全米株式ファンドとどちらを選ぶ?

『S&P500』今や投資指標として最も人気です。そのS&P500に連動する投資信託が複数社から販売されています。 そんな『S&P500』に連動する投資信託を比較してみました。さ ...

続きを見る

-株式・FX・暗号資産