SBI証券と並ぶ人気の楽天証券。その楽天の名を冠した投資信託(ファンド)が販売され、楽天証券の投資信託買付ランキングで上位を占めています。
そのファンドシリーズとはこちら、
- 楽天 バンガード シリーズ
- 楽天 レバレッジ ブル・ベア型 シリーズ
(※当ブロブで呼んでいるだけで通称などではありません。ご注意ください。)
この両シリーズの中でも人気なのがこちら。各シリーズから3ファンドずつピックアップしました。
楽天バンガード
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド 楽天・バンガード・ファンド(全米株式)
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド 楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)
- 楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型) 楽天・バンガード・ファンド(バランス株式重視型)
楽天レバレッジ
- 楽天日本株4.3倍ブル
- 楽天日本株3.8倍ベアII
- 楽天レバレッジNASDAQ-100
この記事で各ファンドの特徴や違いが分かります。投資判断の一つとして役立てれば幸いです。
バンガードとは
アメリカで設立された世界最大級の資産運用会社。
楽天 バンガード・ファンド シリーズの違い
楽天バンガード
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド 楽天・バンガード・ファンド(全米株式)
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド 楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)
- 楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型) 楽天・バンガード・ファンド(バランス株式重視型)
投資する資産と地域・信託報酬の違い
ファンド | 投資地域 | 投資資産 | 信託報酬 |
---|---|---|---|
全米株式 | 全米 | 株式 | 年率 0.162% |
全世界株式 | 全世界 | 株式 | 年率 0.199% |
株式重視型 | 全世界 | 株式・債券 | 年率 0.211% |
投資地域はファンド名の通り。投資資産が『株式のみ』と『株式と債券』といった違いが見られる。
信託報酬はすべて低めに設定されています。
積立注文やNISA投資についての違い
ファンド | 積立注文 | NISA | 積立NISA |
---|---|---|---|
全米株式 | 〇 | 〇 | 〇 |
全世界株式 | 〇 | 〇 | 〇 |
株式重視型 | 〇 | 〇 | 〇 |
すべてのファンドが『積立注文』、『NISA』、『積立NISA』での投資が可能となっています。
楽天 レバレッジ ブル・ベア型シリーズの違い
楽天レバレッジ
- 楽天日本株4.3倍ブル
- 楽天日本株3.8倍ベアII
- 楽天レバレッジNASDAQ-100
投資する資産と地域・信託報酬の違い
ファンド | 投資地域 | 投資資産 | 信託報酬 |
---|---|---|---|
日本株4.3倍ブル | 日本 | 株式指数先物 | 年率 1.243% |
日本株3.8倍ベア | 日本 | 株式指数先物 | 年率 1.243% |
レバレッジNASDAQ100 | 米国 | 株式指数先物 | 年率 0.77% |
投資地域は日本と米国に分かれています。株式の先物取引を利用して運用を行う。
信託報酬は『バンガードシリーズ』と比べると、やや高めに設定されています。
積立注文やNISA投資についての違い
ファンド | 積立注文 | NISA | 積立NISA |
---|---|---|---|
日本株4.3倍ブル | ✕ | 〇 | ✕ |
日本株3.8倍ベア | ✕ | 〇 | ✕ |
レバレッジNASDAQ100 | 〇 | 〇 | ✕ |
すべてのファンドで『積立NISA 』での投資が不可。積立注文も『レバレッジNASDAQ100』しか受け付けていません。レバレッジ型のファンドは長期投資に向かない性質があるためと考えられます。
なお、『NISA』のみ全ファンドで投資可能となっています。
楽天・全米株式インデックス・ファンド 楽天・バンガード・ファンド(全米株式)
楽天・全米株式インデックス・ファンド の投資対象と目的
目的と特色
- 米国の株式が投資対象
- 『CRSP USトータル・マーケット・インデックス』との連動を目指すファンド
- 決算頻度は年に1度
- 為替ヘッジなし
楽天・全米株式インデックス・ファンドの投資コスト
買付手数料 | なし |
信託財産留保額 | なし |
信託報酬 | 年率0.162% |
信託報酬は年率0.162%。投資コストは低く設定されています。
楽天・全米株式インデックス・ファンドについて
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』は資産の99%近くが『バンガード・トータル・ストック・マーケットETF』となっています。
バンガードのETFである『バンガード・トータル・ストック・マーケットETF』を通して、米国の株式の投資を行なう。『バンガード・トータル・ストック・マーケットETF』は組み込まれている銘柄数が非常に多く、米国株式全体に投資を行うことができます。
楽天の名を冠したファンドでは最も人気があります。
主な投資先
- バンガード・トータル・ストック・マーケットETF (VTI)
楽天・全米株式インデックス・ファンドは積立・NISAが可能か
積立注文 | 〇 |
NISA | 〇 |
積立NISA | 〇 |
各証券会社で『積立』、『NISA』、『積立NISA』を利用した投資が可能となっています。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド 楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)
楽天・全世界株式インデックス・ファンド の投資対象と目的
目的と特色
- 全世界の株式が投資対象
- 『FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス』との連動を目指すファンド※
- 決算頻度は年に1度
- 為替ヘッジなし
※『FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス』とは全世界株価の動向を表す株価指数。
楽天・全世界株式インデックス・ファンドの投資コスト
買付手数料 | なし |
信託財産留保額 | なし |
信託報酬 | 年率0.199% |
信託報酬は年率0.199%と低く設定されています。
楽天・全世界株式インデックス・ファンドについて
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』と同じく、バンガードのETFを通して株式への投資を行います。
両ファンドの違いとして、投資国への違いがあります。
楽天・全世界株式インデックス | 楽天・全米株式インデックス |
---|---|
全世界の株式への投資 | 米国株式へ投資 |
主な投資先
- バンガード・トータル・ワールド・ストックETF (VTI)
- バンガード・トータル・ストック・マーケットETF (VT)
- バンガード・トータル・トータル・インターナショナル・ストックETF (VXUS)
楽天・全世界株式インデックス・ファンドは積立・NISAが可能か
積立注文 | 〇 |
NISA | 〇 |
積立NISA | 〇 |
各証券会社で『積立』、『NISA』、『積立NISA』を利用した投資が可能となっています。
競合ファンドは『オルカン』と『SBI』
手軽に全世界の株式に投資できる『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』ですが、競合ファンドも存在します。
有名な『オルカン』です。そして、SBI証券からも、『SBI・V』、『SBI 雪だるま,』といった2つのファンドが全世界株式へ投資できるファンドとなっています。
全世界の株式へ投資する際は比較してみてはいかがでしょうか
-
『オルカンと競合ファンドの比較』全世界株式投資ができる投資信託はどれ?
『オルカン』。この言葉を最近よく耳にする方も多いのではないでしょうか。Twitterのトレンドにもオルカンの文字が度々見られます。 投資家の関心を集める『全世界株式投資』ですが、『オルカン』以外にも全 ...
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楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型) 楽天・バンガード・ファンド(バランス株式重視型)
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)の投資対象と目的
目的と特色
- 全世界の(株式・債券)に分散投資を行う
- 『FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス』と連動を目指す(株式)
- 『ブルームバーグ・グローバル総合インデックス』との連動を目指す(債券)
- 投資信託財産の長期的な成長を目指すファンド
- 決算頻度は年に1度
- 為替ヘッジあり(部分ヘッジ)
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)の投資コスト
買付手数料 | なし |
信託財産留保額 | なし |
信託報酬 | 年率0.211% |
信託報酬は年率0.2211%。標準より低めのコストになっています。
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)について
『楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)』はバンガードのETFを通して、全世界の株式・債券に投資を行うファンドです。
株価と債権の割合は
株式 | 債権 |
---|---|
70% | 30% |
『楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)』と名前の通り、株式の方が投資比率が高くなっています。
主な投資先
- バンガード・トータル・ワールド・ストックETF (VT)
- バンガード・グローバル・ボンド・インデックス・ファンド
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)は積立・NISAが可能か
積立注文 | 〇 |
NISA | 〇 |
積立NISA | 〇 |
各証券会社で『積立』、『NISA』、『積立NISA』を利用した投資が可能となっています。
楽天日本株4.3倍ブル
楽天日本株4.3倍ブルの投資対象と目的
目的と特色
- 株式指数先物などが投資対象
- 株価指数先物取引の値動きに対して4.3倍程度を目指すファンド
- 決算頻度は年に1度
- 長期投資には向かない
- もみ合い相場に弱い
※レバレッジ銘柄について⇒レバナスの魅力と危険性
楽天日本株4.3倍ブルの投資コスト
買付手数料 | ※3.3%を上限とし販売会社が定める料率 |
信託財産留保額 | なし |
信託報酬 | 年率1.243% |
信託報酬は年率1.243%。レバレッジをかけた特殊なファンドのためか、信託報酬は少し高めです。
※買付手数料は販売会社により変わります。楽天証券やSBI証券では買付手数料はかかりません。
楽天日本株4.3倍ブルについて
ブル型のレバレッジをかけたファンドになります。後述する『楽天日本株3.8倍ベアII』と反対の特性を持ちます。
『楽天日本株4.3倍ブル』の特徴。
- 日本の株式市場の値動きに対して、4.3倍の値動きを目指す。
※必ずしも4.3倍になるとは限りません。
日本株式市場の値動きの4.3倍に動くことを目指しているため、上昇相場では大きな利益を得ることができます。ただし、株式市場が下落した場合は、大きな損失を被ることとなります。
そして、もみ合いの相場にも弱い特性を持っており、長期投資には向かないファンドです。
主な投資先
- 株式指数先物
楽天日本株4.3倍ブルは積立・NISAが可能か
積立注文 | ✕ |
NISA | 〇 |
積立NISA | ✕ |
長期投資に向かないためか、積立はできません。NISAでの投資は可能となっています。
楽天日本株3.8倍ベアII
楽天日本株3.8倍ベアII の投資対象と目的
目的と特色
- 日本の株価指数と逆の値動きをする
- 株式指数先物などが投資対象
- 日本の株式市場の値動きに対し、3.8倍程度反対になることを目指すファンド
- 決算頻度は年に1度
- 長期投資には向かない
- もみ合い相場に弱い
※レバレッジ銘柄について⇒レバナスの魅力と危険性
楽天日本株3.8倍ベアIIの投資コスト
買付手数料 | ※3.3%を上限とし販売会社が定める料率 |
信託財産留保額 | なし |
信託報酬 | 年率1.243% |
信託報酬は年率1.243%。レバレッジをかけた特殊なファンドのためか、信託報酬は少し高めです。
※買付手数料は販売会社により変わります。楽天証券やSBI証券では買付手数料はかかりません。
楽天日本株3.8倍ベアIIについて
レバレッジをかけたベア型のファドになります。前項の『楽天日本株4.3倍ブル』と反対の特性を持ちます。
『楽天日本株3.8倍ベアII』の大きな特徴は2つ。
- 日本の株式市場の値動きと逆行する
- 日本の株式市場の値動きに対して、3.8倍の値動きを目指す。
※必ずしも3.8倍になるとは限りません。
日本の株式市場が下落すれば大きな利益を得ることができます。逆に、株式市場が上昇すると損失に繋がります。
また、もみ合い相場に弱い特性があります。
主な投資先
- 株式指数先物取引
楽天日本株3.8倍ベアIIは積立・NISAが可能か
積立注文 | ✕ |
NISA | 〇 |
積立NISA | ✕ |
長期投資に向かないためか、積立注文・積立NISAでの投資はできません。NISAでの投資は可能となっています。
楽天レバレッジNASDAQ-100
楽天レバレッジNASDAQ-100 の投資対象と目的
目的と特色
- 北米の株式が投資対象
- NASDAQ100の値動きに対し、2倍程度を目指すファンド
- 決算頻度は年に1度
- 為替ヘッジあり
- もみ合い相場に弱い
- 通称レバナス
※レバレッジ銘柄について⇒レバナスの魅力と危険性
楽天レバレッジNASDAQ-100の投資コスト
買付手数料 | ※3.3%を上限とし販売会社が定める料率 |
信託財産留保額 | なし |
信託報酬 | 年率0.77% |
信託報酬は0.77%。レバレッジをかけている他のファンドと比較すると、運用コストは低めです。
※買付手数料は販売会社により変わります。楽天証券では買付手数料はかかりません。
楽天レバレッジNASDAQ-100について
ファンド名が『楽天レバレッジNASDAQ-100』ですが、通称の『レバナス』が有名です。
特徴は
- NASDAQ-100指数の動きに対して、2倍を目指す。
※必ずしも2倍になるとは限りません。
レバレッジをかけたファンドで、『NASDAQ-100指数』の値動きに対して、2倍程度になることを目標としたファンドです。
主な投資先
・株価指数先物取引
・円建て債券
楽天レバレッジNASDAQ-100は積立・NISAが可能か
積立注文 | 〇 |
NISA | 〇 |
積立NISA | ✕ |
『楽天レバレッジNASDAQ-100』は積立注文が可能となっています。また、NISAでの投資も可能。ただし、積立NISAでは投資できません。
-
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楽天バンガード
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド 楽天・バンガード・ファンド(全米株式)
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド 楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)
- 楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型) 楽天・バンガード・ファンド(バランス株式重視型)
楽天レバレッジ
- 楽天日本株4.3倍ブル
- 楽天日本株3.8倍ベアII
- 楽天レバレッジNASDAQ-100
2シリーズの特性や違いをまとめてみました。それぞれの特徴を捉えておきましょう。
またライバルファンドである
などと比較して、納得のいくファンドに投資をしていきましょう。