インデックス投資は入金力が大切。聞いたことがありますか。資産形成のために『節約して投資する』は一般的に浸透してきました。
よく耳にする投資用語
- インデックス投資
- 4%ルール
- S&p500
- オルカン
- レバナス
- などなど
これらを力説している発信者は大勢います。
インデックス投資で資産を築いたので、皆さんもやりましょうって感じです。
そんな発信者が多い中、入金力についてはあまり語られない。ハッキリ言ってお金が沢山あった方が有利なのに、なぜ語られないのでしょうか。
語られない理由
- 誰も求めていない
- 聞きたくもない
- 楽な方法を知りたい
- 現実から目を背けたい
- お客さん離れが起きる
こんな感じでしょうか?
読み手側は『収入を上げろ』なんて聞きたくない。発信者側は『お客さん離れ』を起こしたくない。言わない方がWIN-WINだからです。
そんな発信者と入金力の関係について考えたい。
インデックス投資は入金力がモノを言う
インフルエンサーの○○さんの真似をして、インデックス投資を行っていてる。「でも全然お金が増えないな~」このように感じたことはないでしょうか?
増えなくて当然です。インデックス投資は入金力がモノを言うからです。
インデックス投資
仮に、日経平均やS&P500が爆上げして倍になったとしても、500万なら1,000万。1,000万なら2,000万にしかなりません。100万や200万だったら話になりません。⇐勿論、増えれば嬉しいです。
しかし、FIREやセミリタイアの観点で見るとかなり厳しいことが分かります。
かと言って、インデックス投資自体は否定しません。私も行っています。資産形成にも役立ってくれました。ただ、私は毎月20万程度の貯蓄ができました。
会社員時代の入金力
毎月20万は自慢できるほどの額ではありません。しかし、そこそこの入金力であることも事実でしょう。
そんな私だから言えます。インデックス投資は入金力がモノを言うと。
ブログやTwitter、Youtubeなどで発信者が言わないのは、お客離れを防ぐためです。お客さんがいなくなったら収入が減りますから、収入が減ると分かっている発言を彼(彼女)らは言いません。
積立投資の入金力はいくら必要?目安は?
毎月いくら積み立てるのが理想か?入金力がどれくらい必要かといった疑問だが、これは目標資産と期間によります。
『金融庁のシミュレーター※』を使用してシミュレーションしてみました。内容は以下の通り。
シミュレーション内容
- 毎月一定額を積み上げると、どれほどの資産を築けるのか?
- 目標金額に達成するまでに、どれだけの歳月を費やすのか?
- 入金力の違いで、資産額や必要期間にどれだけ差が生まれるのか?
以下の表は毎月一定金額を積み上げた結果です。
年率は4%で計算しています。
運用機関 | 5万 | 10万 | 15万 | 20万 |
---|---|---|---|---|
5年 | 3,314,949円 | 6,629,898円 | 9,944,847円 | 13,259,796円 |
10年 | 7,362,490円 | 14,724,980円 | 22,087,471円 | 29,449,961円 |
15年 | 12,304,524円 | 24,609,049円 | 36,913,573円 | 49,218,098円 |
20年 | 18,338,731円 | 36,677,463円 | 55,016,194円 | 73,354,925円 |
25年 | 25,706,477円 | 51,41,2955円 | 77,119,432円 | 102,825,909円 |
30年 | 34,702,470円 | 69,404,940円 | 104,107,411円 | 138,809,881円 |
入金力が高い方が有利。これは誰もが分かっていることでしょう。しかし、こうして数値で表すと、さらに理解が深まるのではないでしょうか。
こちらは、3000万、5000万、1億を達成するのに必要な歳月。
年率は4%で計算しています。
目標金額 | 5万 | 10万 | 15万 | 20万 |
---|---|---|---|---|
3,000万円 | 27年7ヶ月 | 17年5ヶ月 | 12年10ヶ月 | 10年2ヶ月 |
5,000万円 | 36年9ヶ月 | 24年7ヶ月 | 18年9ヶ月 | 15年3ヶ月 |
1億円 | 51年1ヵ月 | 36年9ヶ月 | 29年4ヶ月 | 24年7ヶ月 |
セミリタイアの目標は3,000万、5,000万あたりを目標にしている方が多いと思います。
仮に3,000万を目標にするとして、月に5万の積立では27年7ヶ月もの歳月を費やします。 20万なら10年程度です。目標を変更して5,000万でも15年程度。
入金力の大切さを再認識していただければと思います。
しかし、これだけ大切な『入金力』なのに、なぜあまり触れられないのでしょうか?『投資手法』や『節約術』ばかりの発信が目立ちます。不思議ですね。
※金融庁⇒資産運用シミュレーション
シミュレーションについて
シミュレーションは手数料や税金を考慮していません。また、年率などの運用成績を保障したものではありませんのでご了承ください。
自称『普通の会社員』は世間一般でいうエリートである
「以前まで私は普通の会社員でした」
⇧これは発信者にとってはお決まりのセリフでしょう。自称普通の会社員ってやつです。
そもそも『普通の会社員』『普通ではない会社員』の違いって何でしょうか?職種で決めるのか年収で決まるのかは分かりませんが、資産形成が目的で発信しているので、年収で定義しましょう。
一般的には日本の会社員の年収は400万と言われています。年収300万~500万程度を普通の会社員だと仮定しましょう。
ブログやYoutubeで『普通の会社員』を名乗る人で、年収300万~500万の枠に収まるであろう方を見たことがありません。⇐ インフルエンサー的な方が対象です。あまり年収が高くないブロガーなども大勢います。
普通の会社員の実態
少なく見積もっても800万。夫婦で1,500万以上はあるのでは?そう思われる方も多い。
だいたい、20代や30歳前後で資産形成ができる人間の収入が『普通の会社員』であるわけがない。
『普通の会社員』⇐この言葉に共感を覚えて、「自分にもできる」などと考えないように。見本となるモデルが自分の収入と乖離しすぎていると、全く参考にならないのを理解しておこう。
普通の会社員は普通の会社員ではない。自称普通の会社員は入金力が桁違い。自分とは違うと覚えておこう。
まあ、自分の年収が1000万くらいの方は参考にしても良いのでは
節約術ではなく入金力で資産形成をしているだけ
前項と似ているけど、今度は収入をハッキリと言っているパターンだ。
- 「手取り15万しかありません。」
- 「手取りは20万です。」
- 「年収は250万程度ですが・・」
- etc.
このように収入を公表して、それを売りにしている発信者もいます。節約術などを発信しているケースが多い。
『普通の会社員』よりもさらターゲットを絞ったやり方だ。さらに、彼(彼女)らよりも収入が多い人から見れば、「この人に出来れば自分にもできる」となるワケだ。
しかし悲しいかな。プチインフルエンサーの収入は『普通の会社員』では足元にも及ばない。
プチインフルエンサーにもなれば、副業の収入が本業を上回っているはず。彼(彼女)らが資産を築けたのは節約術などではない。高収入があったからだ。
プチインフルエンサーとアナタは違う。節約術を真似たところで、○○○○万もの資産形成はできない。
そもそも設定がガバガバであることが多い。
設定に無理がある
- 手取り収入
- 費やした時間
- 築いた資産
仮に出費がゼロでも、その資産は無理なケースも多い。
『手取り20万で節約して、投資などはせずに10年で3,000万を貯めました。』こんな感じです。
投資が怖い方には『投資はせずに』この言葉は刺さるでしょう。
しかし、どう考えても計算が合わない。
ようするに、節約術などを発信している方は、節約術で資産を築いたのではなく、再生回数などで稼いだ収入で資産を築いたのだ。
節約だけじゃ無理
節約術自体は否定しないけど、収入を上げる方法を考えた方が資産形成には役立ちます。
貯蓄率は大切だけど惑わされるな
資産形成に取り組んでいる方は『貯蓄率』なども意識しているはずです。
資産形成の書籍などでは、貯蓄率は10%~20%程度を推奨している。30%を超えればかなり優秀ではないでしょうか。
そんな貯蓄率ですが、節約術を発信して貯蓄率を売りにしている発信者も多い。ただ、この貯蓄率って大切だけど、大切ではない。
貯蓄率が大切なのは一定以上の収入があっての話です。
私の話をすると、会社員時代の貯蓄率は50%を超えていました。別に節約術が凄かったワケではありません。最低限のことをやって、後は収入を上げることに全振りしていました。
私の貯蓄率が高かった理由
私の貯蓄率が高かったのは支出に対して収入に余裕があったからです。
手取り30万~35万に対して支出は15万程度です。これで貯蓄率は50%です。
他の発信者もそんなもんですよ。恐らくは。
貯蓄率のからくり
- 共働きで一人手取り20万だとして、合わせて40万。20万で生活はできますから、20万は貯蓄できます。家庭の貯蓄率は50%です。
- 本業とYoutubeなどの収益で50万の手取りがあれば、30万は貯蓄できます。貯蓄率は脅威の60%になります。
このように、貯蓄率は手取りがモノを言います。
だいたい、小さな節約をしたところで、○○○○万の資産が築けるはずがない。
私が節約術を記事に取り上げないのはそのためです。節約には限界がある。固定費などの見直しを行ったら、後は稼ぐことに全振りした方が良い。
これをインフルエンサー達が言わないのは、お客さんがいなくなるからです。
『聖杯はない』入金力は簡単に高められない
「入金力が大切なのは分かった。じゃあ、上げる方法を教えてくれ。」こうなりますよね。
入金力を上げる方法
- 労働単価を上げる
- 労働時間を増やす
- 労働人数を増やす
私にはこれしか分かりません。そして、1と2を実践して入金力を上げました。
詳しくはこちらで解説しています。
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とにかく入金力が大事
入金力が大切
- インデックス投資は入金力がモノを言う
- 発信者たちは入金力で資産を築いた
- 発信者とアナタは違う
- 発信者と同じになりたければ入金力を上げよう
- 節約術よりも入金力を高めよう
最低限の固定費などの見直しを行ったら、後は入金力を上げることに全振りした方が良い。節約は定期的に見直せばOKです。
工場で働いて、残業と休日出勤で入金力を高めた私からのアドバイスです。
宗蔵ライフトップページへ⇒宗蔵ライフー週刊セミリタイア
著者について
高卒で工員として働き続けてセミリタイア達成⇒独自の視点でセミリタイア論について語っています。エリートでなくてもセミリタイアは可能と発信していきます。