この記事では、PayPayポイント運用の基本から実践までを解説します。
- PayPayポイント運用の概要
- 運用コースについて
- ポイント運用の注意点
- ポイント運用の実践
などをお伝えします。
また、PayPayアプリ内には「ポイント運用」だけでなく、「資産運用」も存在します。この両サービスの違いについても触れてみました。
PayPayポイント運用について知りたい方は是非ご覧ください。
PayPayポイント運用の概要
ポイント運用は、公式より以下のように説明されています。
「有価証券の保有を伴うことなく疑似的に運用を体験できるサービス」
ポイント運用は、その名の通りポイントを運用します。お金を投資するのではなく、ポイントを投資するサービスです。そして、投資対象は株式ではなく用意されたコース(銘柄)に投資することになります。実際に有価証券(株や債券)を保有することはありません。
”疑似的に運用を体験できる”とありますが、デモトレードとは違います。実際に投資したコース(銘柄)が上昇すればポイントが増加します。また、下落すればポイントは減少します。
「PayPayのポイント運用」は有価証券を保有することはありませんが、ポイントを各コースに投資して運用を行う。その結果によりポイントが増減するサービスとなっています。
ポイント運用は各コースに購入(投資)することを「追加」と呼んでいます。
(この記事内では追加ではなく、購入と記載させていただきます。)
PayPayポイント運用とPayPay資産運用の違い
PayPayアプリ内には「ポイント運用」と「資産運用」が存在する
PayPayアプリでポイント投資を行おうとすると、
- ポイント運用
- 資産運用
この2つのアイコンが並んでいます。
今回は、左の「ポイント運用」に焦点を当てた記事ですが、「ポイント運用」と「資産運用」の違いが分かっていた方が良い。将来的に「資産運用」を行う際にも役立つでしょう。
まずは「ポイント運用」と「資産運用」の違いを知っておきましょう。
2つを比較すると、「資産運用」は「ポイント運用」の上位互換と言えます。
ポイント運用と資産運用の比較
ポイント運用 | 資産運用 | |
---|---|---|
提供企業 | PPSCインベストメントサービス | PayPay証券 |
証券口座の開設 | 不要 | 必要 |
投資できるPayPay残高 | PayPayポイント | PayPayポイント/PayPayマネー |
リターン | PayPayポイント | PayPayマネー |
最低購入額 | 1ポイント | 100ポイントから |
投資できる銘柄(コース)の数 | 5コース | 90コース以上 |
分配金 | なし | あり |
上記は「ポイント運用」と「資産運用」の比較です。
どちらもPayPayアプリ内に存在するサービスですが、運営元が違います。「資産運用」の提供企業はPayPay証券です。それに対して、「ポイント運用」はPPSCインベストメントサービスの提供となっています。
ちなみに、PPSCインベストメントサービスはPayPay証券の子会社です。
2つの運用手段の大きな違いとして、「投資できるコース銘柄(コース)の数」に注目です。
- ポイント運用:5コース
- 資産運用:90コース以上
このように、投資先の数に大きな違いがあります。
投資できるPayPay残高も違います。PayPayポイントは共通して投資可能ですが、PayPayマネーは「資産運用」のみとなっています。
以上のことから、「資産運用」は「ポイント運用」の上位互換と言えるでしょう。
PayPay資産運用について
ポイント運用の強み
「資産運用」は「ポイント運用」の上位互換。
では、「ポイント運用」に利点はないのか?「ポイント運用」より「資産運用」を行った方が良いのか?と問われると、そうではありません。「ポイント運用」にも強みはあります。
「資産運用」より気軽に始められるのが「ポイント運用」の強みです。
ポイント運用 | 資産運用 | |
---|---|---|
利用条件 | PayPay利用者 | PayPay証券の口座開設者 |
最低投購入額 | 1ポイント | 100ポイント |
まず、「ポイント運用」はPayPayの利用者であれば誰でも利用できます。それに対して、「資産運用」はPayPay証券の口座開設が必要です。口座開設には審査があります。
最低投資額にも差があります。「ポイント運用」は1ポイントから、「資産運用」は100ポイントからとなっています。
審査が無くて最低購入額も低い。それが「ポイント運用」の強みです。
あとは365日24時間、運用できるのも強みと言えます。
メンテナンス時間以外は好きなタイミングで運用を行うことができます。
ポイント運用のコースとおすすめについて
PayPayポイント運用には5つのコース(銘柄)が存在します
「ポイント運用」の5つのコースを紹介します。
- 金(ゴールド)コース
- テクノロジーコース
- スタンダードコース
- チャレンジコース
- 逆チャレンジコース
以上。
「金(ゴールド)コース」は金の値動きに連動します。
「テクノロジーコース」と「スタンダードコース」はアメリカ株の指数に連動します。
「チャレンジコース」と「逆チャレンジコース」はアメリカの指数を基に値動きしますが、レバレッジがかけられており特殊な値動きとなります。
金(ゴールド)コース
「SPDR Gold Trust」というETFの値動きに連動します。
金は堅調な値動きが特徴。有事の金と呼ばれるくらいです。長期投資向きの銘柄ですね。
金についてはこちらで解説しています。⇒「楽天証券で金・プラチナ・銀を積立投資」
テクノロジーコース
「QQQ」というETFの値動きに連動します。
「QQQ」はナスダック指数に連動することを目指したETFです。有名な銘柄である、Apple・Microsoft・Amazonなどが組込まれています。
スタンダードコース
「SPDR S&P500 ETF」というETFの値動きに連動します。
「SPDR S&P500 ETF」はアメリカ株の指標の一つである、S&P500の値動きに連動することを目指しています。
チャレンジコース
「Direxion S&P500 ブル3倍」というETFの値動きに連動します。
「Direxion S&P500 ブル3倍」はアメリカ株の指標の一つである、S&P500の動きを基に動きます。S&P500を基にする点は先ほどのスタンダードコースと同じです。
異なる点は、S&P500の値動きに対して3倍動くこと。S&P500が10%上昇すれば、「Direxion S&P500 ブル3倍」は30%上昇します。S&P500が10%下落すれば、30%下落するといった性質を持っています。
この、2倍・3倍の値動きをレバレッジと呼びます。
レバレッジ銘柄は当たればリターンが大きいですが、外れると損失が大きい。扱いに注意しましょう。
逆チャレンジコース
逆チャレンジコースはチャレンジコースと逆の値動きをします。
S&P500が10%上昇すれば、逆チャレンジコースは30%下落します。S&P500が10%下落すれば、逆チャレンジコースは30%上昇するという特殊な性質を持っています。
おすすめのコース(銘柄)について
おすすめは「テクノロジー」と「スタンダード」ですね。
やはり、S&P500とナスダック指数に連動するコースが無難です。
チャレンジコースと逆チャレンジコースは相場観が無いと難しい。金コースも無難ですが、投資の王道は株式でしょう。株に連動するコースを優先したい。
それと、レバレッジ銘柄はもみ合い相場に弱い性質をもっていて、短期投資向けの銘柄です。相場の大きな変動を予測できたら短期決戦で運用するのも良いかもしれません。
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覚えておこう!PayPayポイント運用の注意点!
「ポイント運用」を行う前に、以下の点を覚えておきましょう。
- 投資元本は保証されない
- 運用に利用できるのはPayPayポイントだけ
- スポット購入と自動購入の違い
- 複数のコースを同時に運用できる
- 運用コース変更について
- 手数料について
特に手数料に関しては注意が必要です。
ポイント運用にはリスクがある!投資元本は保証されない
運用したポイントは、投資したコース(銘柄)の値動きに連動して増減します。
投資元本(ポイント)は保証されず、減ってしまう可能性があります。
運用に利用できるのはPayPayポイントだけ
PayPayの残高は以下の3つで構成されています。
- PayPayマネー
- PayPayマネーライト
- PayPayポイント
ポイント運用で使用できるのはPayPayポイントだけになります。
「PayPayマネーライトとは?PayPayマネーとの違い」PayPay残高の内訳と確認方法
スポット追加と自動追加の違い
ポイント運用で各コースに投資する手段は2つ、
- スポット追加(購入)
- 自動追加(購入)
この2つが用意されています。
スポット追加は自分の好きなタイミングで購入できます。自動追加は設定を行うと自動で購入してくれます。
自動追加は注意が必要です。
ポイントが付与されたら全ポイントが追加されてしまいます。
例えば、証券会社では、「毎月〇日に○〇銘柄を○○円購入する」このような設定が可能です。しかし、ポイント運用の自動追加はポイントが付与された瞬間に全ポイントが追加購入となってしまいます。
複数のコースを同時に運用できる
ポイント運用は複数のコースを同時に運用できます。
スタンダードとテクノロジーコースを同時に運用するなどが可能。もちろん、全コース同時に運用することも可能です。
運用するコースの変更について
運用中のポイントはコース変更できません。
コースを変更したい場合は、一度引き出し(交換)たのちに、新たに投資してください。
ポイント運用の手数料について
手数料が発生するケースと発生しないケースが存在します。
Q. 追加に手数料はかかりますか?
A. 1回につき100pt以上の追加の際にスプレッド相当を手数料としてご負担いただきます。
引用:PayPayより
つまり、100ポイント以上は取られて、99ポイント以下は取られない。
切りが良いからという理由で100ポイント投資するよりも、99ポイントを投資した方が良いことになりますね。
ちなみに、運用費用と引き出し手数料などは発生しません。
PayPayポイント運用の実践
ポイント運用の始め方
ポイント運用はPayPay利用者であれば誰でも利用できます。
- プライバシーポリシー
- 利用規約
- 注意事項
これらに同意することで利用可能となります。
アプリのバージョンによって表示内容が変更されている可能性がありますが、基本的には以下の要領で始められます。
PayPayアプリを開いて「ポイント運用」をタップ。
プライバシーポリシーと利用規約を確認して「上記に同意して続ける」をタップ。
注意事項を確認して「確認しました」をタップ。
「上記に同意して続ける」をタップ。
以上です。これでPayPayポイント運用が始められます。
「ポイント運用」の申込時に、「資産運用」のメッセージが表示されます。こちらはPayPay証券の口座開設になります。
ポイント運用の利用が目的なら閉じてしまいましょう。
閉じてしまっても、PayPay証券はいつでも開設できます。
今後、このメッセージを表示しないをチェックしても問題ありません。
ポイント運用の実践(スポット購入)
画面上のメニューから「運用する」をタップ。
投資したいコースを選択します。
例として、今回はテクノロジーコースにします。
投資するポイント数を入力して、「追加する」をタップ。
確認画面が出るので、内容に問題が無ければ「追加する」をタップします。
これで完了です。99ポイントテクノロジーコースに追加されました。
投資したいコースを選択して、どんどん投資していきましょう。
ポイント運用の実践(自動購入)
「ポイントの自動追加を設定する」をタップ。
自動追加したいコースを選択します。
例として、今回はスタンダードコースを選択します。
「自動追加する」をタップして設定完了。
ポイントが付与され次第、全ポイントが運用されます。
ポイントは付与理由を問わずに追加されてしまいます。ご注意ください。
PyaPayポイント運用のメリット・デメリット
PayPayポイント運用のメリット
私が感じたPayPayポイント運用のメリット・デメリットです。
ポイントとはいえ、投資したポイントは実在するETFの値動きに連動します。S&P500やナスダックの値動きに関心が持てる。投資入門としてはピッタリです。
それと、長期目線で見ればポイントが増える可能性が高い。タイミングが良ければ1か月程度で成果が出ることもあるでしょう。
PayPayポイント運用のデメリット
投資できるのはポイントのみ。あくまで投資入門にすぎない。入門としては良いのですが、できることは入門止まりです。投資の勉強を本格的に行うには証券会社の口座開設は欠かせません。
さらに、運が悪いとポイントが減る可能性があります。株価などは上昇よりも下降のスピードの方が圧倒的に早い。タイミングが悪いと一気にポイントが減少する事態に・・・
PayPayポイント運用から資産運用へ
お金を投資するのはハードル高いけど、ポイント運用は気軽で楽しめます。
ポイントを活用して賢く資産を増やす方法、投資を学ぶ第一歩としてもおすすめです。
そして、PayPay資産運用もあります。こちらは少し本格的な投資。リスクを取りながら資産を育てるチャレンジしても良いでしょう。
まずはポイント運用からスタートして、投資に慣れるのも良い。そして、本格的に投資の世界にも足を踏み入れてみるのもアリです。将来への投資を、楽しみながら考えてみましょう!
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