サラリーマン時代の出来事
会社を辞める。転職する。セミリタイアを実現したい。そう決意したのなら強い意志をもって行動するべきだ。
『いつか辞める』サラリーマンならよく聞くセリフ。私も在籍中に頻繁に耳にしたし、私自身も発言していた。
まあ、休憩所では定番の愚痴だ。
他人の愚痴を聞くことは苦痛だが、この愚痴に限ってはそうでもない。自分一人ではないと励まされるからだ。みんな辞める準備をしている。自分一人ではないと安心した記憶がある。
だが実際に行動している人間は少ない。ということをサラリーマン時代に知った。口をそろえて『いつか会社を辞める』というが実際に実行されることは少ない。
以前、会社で希望退職という名の大規模なリストラが行われた。
(吸収合併に失敗。赤字だった会社を吸収したが事業の立て直しに失敗したようだ)
そこで割増退職金が支払われるわけだが、その金額が破格だったことを覚えている。
当然、日本を代表する一流企業が支払うような何千万円といった金額ではないが、会社の平均年収を考えれば大盤振る舞いだった。
年齢の問題で自分が対象にならず、悔しい思いをしたのを覚えている。
先輩方の過去の発言、常日ごろの発言から大勢が希望退職に募集することを容易に想像できた。
- 〇〇さんは確実に辞めるだろう。
- 〇〇さんも居なくなる。
- 〇〇さんに辞められたら大変だ。
- あの人が辞めてくれれば、嫌いな仕事も少しはマシになるな。
不安と期待を巡らせていた。
『いつか辞める』は実行されない
実際に蓋を開けてみれば、『いつか辞める』といっていた先輩方は一切辞めなかった。
先輩たちの言い分はこうだ。
- 今は時期ではない
- 納得のいく就職先が見つからない。
- 景気が回復したら辞める予定
目の前に纏まった資金が用意されている。
今、辞めないで、いつ辞めるんだと思った。
このときに分かった。彼らは辞める気は無いということに。(実際は宝くじでも当たれば辞めるだろうけど)自分とは違うということを知った。
彼らの仕事が辛い、辞めたいという気持ちに嘘偽りはないだろう。しかし退職に向けての現実的な行動は何一つ行っていないことを知った。
この数年後に私は自力で資金を貯めて退職をすることとなる。このときも彼らは会社に在籍していた。『俺もいつか辞めるから』などと言っていたが、おそらく辞めない。愚痴をこぼしながら定年まで勤め上げるのだろう。
自分はそれが悪いことだとは思わない。むしろ社会的には立派だと思う。
ただ自分には関係ない。
転職、リタイア・セミリタイアを目指すなら制度を利用しない手はない。
早期希望退職制度がアナタの会社でも実施される可能性はある。そのときに手を挙げられるよう常日頃から備えておくべきだ。
希望退職の実情
余談だが早期希望退職のニュースが出ると早期希望退職の募集は悪手だと騒がれる。
使える人材。仕事のできる人から辞めていく。という理由らしいが、実際に希望退職を目の当たりした自分が思うに半分正解で半分外れだと思う。
会社も将来を見据えている。貴重な人材の流出に手を打たない筈がないだろう。私は一社の内情しか知らないが、超重要人物は最初から希望退職の対象から外されるし(設計等の商品開発に関わる人は除外されていた)
各職場に必要な人物はリストアップされており、対象者が手を挙げると猛烈な引き止めが行われる実際に引き止められた上司、先輩を何人も知っている。
ただ引き止められる=希望退職できないという訳ではない。役員と何度も面談を繰り返して退職した上司がいた。他の職場で有能な人が辞めたという話も聞いた。
会社としては無能な社員だけ辞めてほしい訳だが、表立って言うことはできない。カモフラージュの為か、数人は有能な人物の退職も認めざる負えないようだ。
仮にあなたの会社で希望退職が募集されたとしよう。あなたが有能な社員だった場合は一筋縄ではいかないだろう。だが対象となっているからには希望はある。頑張ってほしい。
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著者について
高卒で工員として働き続けてセミリタイア達成⇒独自の視点でセミリタイア論について語っています。エリートでなくてもセミリタイアは可能と発信していきます。
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